不登校の原因によって対策・対応は違います

「原因」のページで書きましたように、不登校には、大きく分けて次のような原因があります。                 

1.「うつ病など精神的な疾患が原因の不登校」
2.「いじめなど強い心の傷が原因の不登校」
3.「ADHD(多動性障害)・LD(学習障害)などが原因の不登校」
4.「学校の状態・先生との衝突等が原因の不登校」
5.「離婚等家庭環境が原因の不登校」
6.「生真面目等性格が原因の不登校」
                

これらは、結果は「不登校」という同じ形をとっていても、本質的には違ったものといってもいいでしょう。ですから、対策・対応も違ってきます。                 

結果としては「腹痛」という形をとっていても、「胃潰瘍」の場合もあれば、「胆石」の場合もあれば、「お腹をこわした」場合もあります。そして、その対策・対応もまったく違ってきます。「胆石」なのに、いくら「お腹をこわした」ときの薬を飲んでも、痛みは治まりませんね。                 

例えば、「いじめ」を受けて、トラウマになるほどの心の傷を負っている場合は、簡単に「学校に行ったら?」ということを言うべきではありませんが、勉強の遅れが原因で生真面目な性格のため不登校になっているような場合は、「学校に行ったら?」ということは適度に言ってもだいじょうぶです。                 

ですから、まずきちんと「原因」を考えてみてください。

子どもがいちばんつらい、ということをわかってあげてください

                

子どもさんが不登校になると、「だらけているだけ」「反抗しているだけ」と思えてしまう部分がたくさんあります。「どうしてそんなことくらいで学校に行かないのか」と思えるようなこともあります。                 

しかし、子どもさんは、親御さんには見えない何か(原因によってさまざまです)によって、立ち上がれないほど悩み疲れているのです。また、親御さんも戸惑われていると思いますが、実は、子どもさんも「なぜ、こんなことになってしまったんだろう?」と親御さん以上に戸惑われています。                 

子どもの頃を思い出してみてください。今から思えば小さなことが、子どもの頃にはとてつもなく大きなことだったはずです。                 

遠足のバスの中でもどしてしまったことで、「みんなに汚いとバカにされる。もう学校に行けない。」と真剣に悩んだことはないでしょうか。クラスの中心人物に嫌われたことで、「もう生きていく世界がない」と人生さえ否定する感覚をもってしまったことはないでしょうか。思春期の頃、周りの友人とのどうしようもない違和感に悩んだことはないでしょうか。                 

親御さんから見れば「小さなこと」でも、子どもさんにとっては、「とてつもなく大きなこと」なのです。子どもさんの住む世界が「学校」という小さな世界だからなのですが、子どもさんにとっては、それが「全世界」なのです。                 

また、子どもさんが強く反抗される場合も、実は、心の中では、「混乱してあんなことを言ってしまったけれど、お母さんを傷つけてしまった。なんであんなことを言ってしまったんだろう」と後悔されているケースがよくあります。もちろん、子どもさんですから、素直に「ごめんなさい」というケースは少ないですが、心の中では謝っている、ということをわかってあげてください。                 

このように、親御さんが、「子どもがいちばんつらいんだ」「子どもも心の中では悪いと思っているんだ」ということをわかるだけで、それが子どもさんに伝わり、子どもさんの心もずいぶん安定します。

「優しく」と「厳しく」のバランスをとってください

子どもさんが不登校になると、誰しも戸惑い、「ひたすら甘やかす」「ひたすら怒る」という極端な対応をしてしまいがちです。                 

しかし、「ひたすら怒る」だけでは、子どもさんの心はどんどん弱り閉ざされていってしまいますし、逆に、「ひたすら甘やかす」だけでは、立ち直りのきっかけを失ってしまいます。                 

子どもの心の傷を癒す「優しさ」と立ち直りを促す「厳しさ」をうまく使い分けることが大切です。(「原因」によって、このバランスの配合が変わってくるわけですが。)                 

また、この二つのどちらも出す親御さんを子どもさんは、いちばん信用してくれます。「優しさ」だけの親御さんに対しては、「どうして怒ってくれないの?」と不信感を抱きますし、「厳しさ」だけの親御さんを、子どもさんは「どうして認めてくれないの?」と、やはり不信感を抱きます。

第三者(できれば専門家)の意見を聞いてください

 

原因そして対策・対応を考えるとき、できるかぎり第三者の意見を聞いてください。子どもさんが不登校になった場合、当然、親御さんは冷静ではいられません。客観的な判断をすることは、なかなかできることではありません。そして、たいていの場合「子どもが不登校になることは、初めての体験」です。                 

ですから、第三者の意見を聞いてください。それも、自分の兄弟姉妹(不登校の子どもさんのおじさん・おばさん)や身近な友人は、自分同様、客観的な判断はしにくいので、やや離れた立場にある人の方がいいでしょう。(ただ、もちろん、親御さんにとっての「心の支え」として身近な人に相談することは大事なことです。)                 

そして、できれば専門家の意見を聞き、適切な指導を受けてください。相談するとよい「専門家」いくつか挙げておきます。                 

・学校のカウンセラー                 

・各地の「不登校親の会」など(「不登校 親の会 地名」で検索するといいと思います。)                 

・心療内科(病院に抵抗がある方もおられるかもしれませんが、最近は、ストレスを抱えたビジネスマンやOLなども通っています。また、最初は、薬などによる治療目的ではなく、「相談」であることをちゃんと告げるとよいでしょう。)                 

・もちろん、当ホームページ制作の「アットホーム」でも、ご相談を受け付けています。

あせらないでください

親御さんから見ると、家でぼんやりしているようでも、子どもさんの心の中では、嵐のような葛藤が起きています。糸がからみにからんでほどけない状態です。子どもさんは、そのからんだ糸を必死でほどいているのです。                 

その糸は、案外、するっとほどけるケースもありますし、なかなかほどけない、いえ、ほどこうとすればするほどもっとからまってしまうケースもあります。                 

ですから、親御さんは、あせらず、長い目で見てください。                 

親御さんがあせると、子どもさんはもっともっとあせってしまいます。親御さんがどっしり構えていると、子どもさんは、安心して、糸をほどくことができます。                 

「この子の将来は……」とあせる気持ちは当然ですが、多くの不登校の子どもさんが、ちゃんと学校に戻ったり、立派な社会人になったりしています。子どもさんを信じて、あせる気持ちをじっとおさえてみてください。

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